F2のクラッシュとユベール氏の訃報について。ラウダ氏から私が学んだこと

2019年ベルギーGP・F2レースでのクラッシュについて、私個人が思うことを書きます。

 

2019年ベルギーGP・F2でのクラッシュ

この記事は、私フェニックスA子が個人的に思うことをまとめたものです。

 

今はF2の事故からFIA公式がユベール氏の訃報を発表した後、夜中の3時です。同じように眠れない方、誰かと話したいと思ったりTwitterを漁っている方も多いようなので、思うことをブログに書きます。

 

F2のクラッシュは、楽しくF1を見ていたわずか数十分後に起こりました。

場所は、スパ・フランコルシャンの名物と言われているオールージュ(正確にはその前の坂の頂上を過ぎた下り)で起こりました。

下り坂で最高速度に達する場所で、クラッシュが相次ぎユベール氏が亡くなってしまった。

詳しい事故の状況は、のちにたくさん情報が出ると思うのでここでは控えます。

私はリアルタイムから少し遅れてライブ放送を見ていましたが、悲惨な事故でした。

 

頑丈に作っても車は壊れる

今回のクラッシュは、いくつかの不運な条件が重なったように思います。

 

  • 速度が最高レベルであったこと(コース上で最高レベルの速度が出る場所で事故が起こったこと)
  • 事故の場所が上り坂のすぐ後であり、後続の車から状況が見えなかったこと
  • 最初のクラッシュでバリケードにあたり、大破した状態で後続の車が突っ込んだこと
  • ユベール氏の車の側面に対して最高速度の車が突っ込んできたこと

 

どんなに頑丈な車を作っても、条件が重なれば必ず壊れます。

今回のことでそれを思い出しました。

 

 

ニキ・ラウダ氏の1976年の事故から学んだこと

今年、無くなってしまったニキ・ラウダ氏。

私はこの人のドキュメンタリー映画「RUSH」でF1というものを(本当の意味で)知りました。

さらに、RUSHが作られた舞台裏である、ラウダ氏のドキュメンタリーDVDなどを見てF1の知識を得ました。

映画やドキュメンタリーの中で語られていることは、ラウダ氏の実話を再現したものです。

当時の情報は私はまだ生まれていなかったので、映画での再現を元に話したいと思います。

(根拠やソースは細かくは挙げられませんが、その上で読んでください)

 

ラウダ氏のレースの安全性に対する働きかけ

ラウダ氏が(映画の作中を通して)語っていたのは、要約して言えば

「何割かの確率で死ぬレースであれ、犬死にはごめんだ」

ということだと思っています。

(*作中では、「20%の確率で死ぬ。でもそれ以上はごめんだ。」というようなセリフで表現されていました。)

 

ラウダ氏は自らが生死を彷徨った1976年のクラッシュを境に、マシンの安全性、バリケードを含めたコースレイアウトの安全性を上げることに全力を尽くしたと言います。

当時のマシンは装甲も薄く、最高速度ばかりが上がり、コースレイアウトも危険なものだったそうです。

バリケードも今ほどまともじゃなかった。

そんな中で、自らが生死をさまよったラウダ氏がドライバーやエンジニア、コース設計者や様々な人に訴えかける運動を行なったことで、今の「誰も死なない(と思われている)」モータースポーツのレース環境が整ったと言われています。

 

現代のF2で起こった不運

今のF1(Formulaシリーズ)は、過去のラウダ氏やそれに続く安全性を高めるための活動を通して、限りなく安全になったと思っています。

マシンは何度もテストを重ねて壊れないよう設計されているし、ハロもついた。サーキットだって、バリケードを含めて厳重に審査を重ねて作られている。

それを見ていた私は「今の時代のF1(Fomula Car)はもう死なない、もう安全」と思っていました。

でも、そうじゃなかったんだと今知って、ショックを受けています。

 

今回の事故では、マシンの設計、コースの設計、バリケードなど1つ1つは間違いではなかったと思われます。

それでも、条件が重なると死者が出てしまうということは、今回のスパ・フランコルシャンやオールージュ付近という場所に限らず、他のところでも起こりうることです。

 

事故を元に見直すべきこと

F2の後にはF1の決勝が行われます。

 

ドライバーは死ぬ可能性も含めてチームと契約をし、多額のお金をもらい、命をかけることを理解してレースをしていると思います。

でも事故が起こった今できることは、事故の振り返りと分析なのではないかと。

昨日の今日という状態でF1決勝を行うことは、もちろんドライバーの精神的な動揺はあるでしょう。

見る側にも精神的に辛いものがあります。

そういったメンタルの面だけではなく、なぜ事故が起こったのかを見直して受け止める時間が必要なのではないかと思います。

 

マシンの設計だって、今回と同じ状況が二度起こっても壊れないマシンを作るのは、おそらく簡単じゃないでしょう。

1度目にバリケードで壊れて、その後にさらにクラッシュなんて、壊れないものを作ろうという方が無理です。

 

それならば、変えられるのはコースレイアウトや速度が出ないための対策(これがレイアウト変更にになるかと思いますが)しかない。

レイアウトを変えれば速度は落ちますし、見通しがよくなれば後続車も事故に気づけるでしょう。

上の意見は単に今私が思いついたことですが、他にも何かあるかもしれない。

そういったことを話し合う時間が必要だと思います。

 

ラウダ氏が生きていたら、きっとそう言ってくれるんじゃないかなあと。

でも、不幸にもこのタイミングにラウダ氏はもう居ない。誰かが代わりに言ってくれるでしょうか。

 

今から24時間もないF1決勝は、おそらく行われないのではないかと・・・行われないことを私は望みます。

 

夜分に考えをまとめたくてこのような記事を作りました。

 

この記事だけコメント欄を開けておこうと思います。

(不具合があってPCからコメントが投稿できず、スマホからしか投稿できないのですが、それでもよければ。TwitterでもOKです。)

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フェニックスA子

F1まんがクリエイター(アラフォー)。イラストと漫画を描くのが好きです。映画RUSHを見てF1を知り、そのまま沼にはまりました。スポーツは拳で殴り合いたいタイプなので硬派なドライバーを応援しがち。

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